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クリエイティブな人に聞く メイデザイン福岡 代表 松永 真由美さん

メイデザイン福岡 代表 松永 真由美さん

プロフィール

メイデザイン福岡 代表
インテリアコーディネーター


「町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー横浜校」卒業制作でグランプリを受賞。
卒業後は、インテリアショップ、設計事務所、リフォーム会社勤務を経て、2010年よりフリーランス。
現在は、個人邸のリフォームプランニングやインテリアコーディネートのほか、大手ディベロッパーの新築マンション購入者へのインテリアの提案、設計変更に携わる。
2017年10月より福岡市に移住。九州を拠点に幅広く活躍している。

ICの資格を取得したきっかけと、お仕事の経緯について教えてください。

子どもの頃から部屋の模様替えや飾りつけが好きでした。段ボールで本棚を作ったり、お小遣いをためて好きだったキャラクターのグッズを買い集めては部屋を飾りつけたりするなど、子どもなりに「部屋のデコレーション」を楽しんでいました。また、クリスマスには、窓ガラスに白いスプレーを吹き付けて文字を描いていました。
インテリアを職業として選ぶきっかけになったのは、アメリカでの生活です。短大の短期留学で4か月、夫の転勤で3年ほど住んでいたアメリカでは、品揃えの充実したホームセンターや、センスのよい私好みのインテリアショップが多くありました。また、気軽に人を家に呼び、部屋中を見せてくれる現地の皆さんにかなり感化され、家を心地よくする職業の一つであるインテリアコーディネーター(IC)になりたいな、という気持ちが強くなっていきました。

その後、夫がサラリーマンを辞めることになり、「手に職だ!」と、私もスイッチが入りました。帰国後、「町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー」に入学。昼間は建材商社で働きながら、夜間にインテリアの勉強をして、ICの資格を取得しました。

仕事をする上で常に心がけていることやポリシーをお聞かせください。

仕事では、「実物を確認すること」を心がけています。
お客様に家具やカーテンなどのインテリアアイテムをご紹介する時も、可能な限り、お客様と一緒にショップやショールームに行って、実物を確認しています。お客様が行けない場合は、私が代わりに見に行き、写真や動画で確認していただくこともあります。
時と場合にもよりますが、実物を一度も見たことがない製品を、カタログだけでご提案することは、滅多にありません。

福岡にないものは東京のショールームまで見に行ったり、福岡のショップに取り寄せてもらったりして、実物を確認します。椅子やカーテンの生地も、大きなサンプルブックやヘッダーサンプルをメーカーさんから送ってもらうようにしています。
こうしたサンプルなどを、お客様とのお打ち合わせ時にたくさん持っていくと、大変喜んでいただけます。そのお客様のためにセレクトしたものを集めているので、概ねその中から決めていただけることが多いです。

インテリアのアイデアやヒントは、どのように発見・発想されていますか?

ちょっと(いや、かなり!)価格が高めのインテリアショールームを頻繁に訪れるようにしています。
「価格が高い」ものには理由があります。高級なショールームには、芸術的に美しい生地や、技巧的に高度な納まり、木工技術、最先端の素材、デザイナーの意図が細部にわたって計算しつくされたレイアウトなど、たくさんのヒントや発見があります。
こういう空間は、単純に「モノを売る空間」ではありません。演出された空間全体の一部としてソファやカーテン、アートがあり、照明の照らし方、床や壁の色、素材も計算されています。
インテリアコーディネートのお仕事も、単にモノを売る仕事ではありません。こういうショールームを頻繁に訪ね、自身の提案のヒントやアイデアをいただいてます。

また、ラグジュアリーなホテルを見に行くのも、大きな刺激になります。
お気に入りはアマン東京のロビー。約30mの吹き抜け空間のライティング、壁面の石の積み上げ方、アートのセレクト……。つい長居をしたくなる空間です。

今まで手がけた中で一番嬉しかったことや印象に残っている仕事を教えてください。

リフォーム案件を担当するようになってまだ日が浅かった頃、私のプランニングの甘さなどが重なり、現場の「諸々」が納まらなくなることがありました。
頭が真っ白でパニックになり、もうギブアップと泣きましたが、それでも「めげずに!」現場に通い続けました。監督さんや職人さんたちと夜中まで対策を考えたり、無理なお願いをしたりと、多くの方にご協力いただいたことで、無事に引き渡しをすることができました。

同じくヒヨッコの頃、フローリングを貼った後の床の養生の上をハイヒールで歩いてしまったこともあります。後から聞いた話ですが「なんだ、あのオンナは!」と、監督さんが職人さんに怒られたそうです。後日、その監督さんから現場用の靴をプレゼントして頂きました。
「現場の流儀」は、やはり現場で学ぶことが多いです。「現場に通うこと」は、この時からずっと大切にしています。

10年以上たった今でも、発注ミスや勘違い、ど忘れ、身に覚えのないクレームなど、いろいろなことにぶつかります。でも、何が起こっても「めげずに前に進む」方法を考える力だけは、ついてきたと思います。
言い過ぎかもしれませんが、インテリアコーディネーターのお仕事は、一回の仕事で終わるのではなく、生涯かけておつき合いさせていただけるのが、理想だと思っています。
家族構成が変わったり、住む場所が変わったり、気分が変わったりする度にインテリアを見直していただく。そして、いつでもどんな状況でも、「住んでいる家を心地良く」するために寄り添える存在になれたら良いな、と思っています。

おかげさまで、今は「リピート」依頼をいただくことも多く、これは本当に嬉しく思っています。また、たとえ成約にならなくても、どんなに小さなことでも「あ、松永さんに聞いてみよう!」と、私を思い出していただけることも嬉しいです。もちろん、成約になればより嬉しいですが……(笑)。

ご自宅や仕事場でお気に入りのインテリアアイテムはありますか?

アンビエンテックの充電式のコードレスLEDランプ、「ボトルド」がお気に入りです。
アンビエンテック社のホームページでは、「どこにでも一緒に連れていく上質な灯り」と紹介されていますが、私もよく部屋の中のあちこちに一緒に連れていき、愛用しています。
玄関では廊下の足元灯として使い、ベランダではご飯を食べるときの灯りとして、そして今はこの記事を書いているワークデスクの上に置いて使用しています。
日本は一室一灯がまだ多いですが、我が家は超多灯!
フロアランプ・テーブルランプ・キャンドル・スポットライト・ペンダントランプ・そしてこのボトルド。家の各場所に、これらの灯りを、高低差を出して置いています。
天井の丸いシーリングランプだけでなく、こういった間接照明を複数取り入れるだけでもお部屋はぐんとオシャレになります。費用も工事もさほどかかりませんので、是非お試しあれ!

真似してみたいインテリアは、アメリカ映画の「恋愛適齢期」のハンプトンの別荘のインテリアです。私がアメリカ好きで、最初に訪れた海外の街がボストンだったこともあり、ニューイングランドチックな、ややクラシカルな感じには懐かしさを覚えます。
今は海の目の前に住んでおりますので、この映画に出てくる別荘のような洗練されたリゾート感をめざしたいところです。

窓まわりでよく利用するアイテムを教えてください。

カスタマイズブラインド フォレティア」シリーズや、「タテ型ブラインド ラインドレープ」はよくご提案します。
「タテ型ブラインド ラインドレープ」は、モダンな空間のタワーマンションにお住まいの方に人気ですが、リネンのような素材感の生地「リンネル」は、ナチュラルなインテリアに合わせる場合や、お子様がいらっしゃるご家庭など、少し優しい雰囲気を出したい場合にも違和感なく調和するので、重宝しています。

また、生地「マカロン」は可愛い色のラインナップが良いですね。選ぶ時からワクワクします。キッチンの窓まわりなど、ちょっとした窓にアクセントとして色を入れたい場合にご提案させていただいてます。

今、気になっているタチカワブラインド製品は、前回ご登場された大西哉子さんがご紹介していた「間仕切 プレイス」です。間仕切のご要望は多いのですが、実は大西さんの記事を拝読するまで、私はこの製品の存在を知らず、これまでは建材メーカーさんの建具をご提案していました。
新築マンションの入居前や、インテリアのご提案の中で、「リフォームをするほどでもないけれど、キッチンの食器棚を隠したい」など、ちょっとした間仕切をご要望されるお客様は多くいらっしゃいます。今後は窓まわりと一緒に、「間仕切 プレイス」もご提案してみようと思います。
フレームカラーにグレイッシュなベージュ色があると、もっとインテリア空間に取り入れやすいかな、と思います。

松永さんのようになりたい!と日々仕事に励んでいる皆さんへ
アドバイスなどメッセージをお願いします。

「めげずに前に進む」
仕事には、いえ、人生には、でしょうか。問題やトラブルや、困ったことは必ずおこります。その時にどう考え、どう対応するかは自分次第です。時には楽天的に、時にはしつこく、そして人に頼ることも恐れずに。でも、どうしてもだめな時は「お金で解決する!」くらいの気持ちがあると、物事は進んでいくものです。とにかく「めげずに前に進む!」がおすすめです。

「時間はかかります」
プロとしてICの仕事を進めていくのには、時間がかかります。ですが、ICの仕事は、やり方によっては、60歳になっても70歳になっても、ずっと続けることができます。今、実際に活躍されているICは、40代・50代の方が多く見受けられます。
ICの仕事は、多岐にわたり多方面の方たちとかかわり、多くの知識が必要になります。これは、机上の勉強ではとてもとてもモノにはなりません。経験でしかモノにできないと思っています。そして、どんな経験もICの仕事に役に立つと信じています。

「ITは積極的に取り入れつつ、やっぱり人間力」
ITは積極的に取り入れる方が、仕事の幅が広がります。
新型コロナウイルス感染症の対策でも、移動制限や自粛要請が行われました。そんな時に、頑なに「ICの仕事は直接会わないと無理」と言っていたのでは、仕事になりません。オンラインやSNS、ホームページや動画の活用など、試行錯誤でも取り入れていかなければなりません。
こういった知識は、若い世代の方々の方が、敷居が低いかもしれません。きっと、私たちの世代とは違ったインテリア提案が出てきて、それが「ニューノーマル」になっていくのでしょう。新世代旧世代コラボのインテリアコーディネート提案ができると面白そうですね。私も、乗り遅れないように頑張ります!

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