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クリエイティブな人に聞く Office-j代表 石井 純子さん

Office-j代表 石井 純子さん

プロフィール

Office-j代表
インテリアコーディネーター
マスターライフオーガナイザー®
二級建築士
インテリアプランナー
一般社団法人 日本ライフオーガナイザー協会 理事
その他


個人宅を中心に、店舗併用住宅、クリニック併用住宅、オフィス、高齢者福祉施設などのインテリアコーディネート業務を行うほか、各自の行動パターンやクセに着目して片づけや収納のサポートをコンサルティングするライフオーガナイザーとして収納サポートも行う。収納計画や収納スペースに特化したコーディネートも得意とし、講演や企業研修なども行っている。

ICの資格を取得したきっかけと、お仕事の経緯について教えてください。

私は北海道の出身で、親の転勤で埼玉県に引っ越してきた時に、北海道と関東の住宅の作りの違いに興味を持ちました。中学校の卒業アルバムに「将来の夢はインテリアコーディネーター(IC)」と書きましたが、当時はICが具体的に何をする職業なのかもよくわからず、ネーミングからの勝手な想像が大きかったと思います。大学は家政学部に進学し、住居コースで住宅設計とインテリアの基礎を学ぶと同時に、夜間のインテリアスクールにも通い、インテリアの実務を学びました。
大学卒業後、ハウスメーカーでICとして働きながら2人の子どもを出産。ハウスメーカーでは14年勤務しました。子どもたちが小学校低学年の頃までは毎日が時間との戦いでしたが、あの時大変だった経験が、今は仕事にとても役立っています。2007年に独立し、現在はフリーランスとして活動しています。

仕事をする上で常に心がけていることやポリシーをお聞かせください。

五感を使うヒアリングを心がけています。言葉だけではなく、表情やしぐさも見逃さないよう意識しています。自分の基準で判断しないことも必要です。お客様とお会いする際はニュートラルな気持ちで臨んでいます。

また、インテリアを活かすためには空間を整えることが必須と考えています。そのため、「ライフオーガナイズ」の概念も活かした提案と実践をモットーとしています。
「ライフオーガナイズ」は、その人の思考パターンや行動パターンを考慮して、整理収納や片づけを進めていくというものです。インテリア提案とライフオーガナイズはとても相性が良く、ICとしても根本的に必要な概念だと思っているため、私はこの2軸で仕事をしています。
片づけがきっかけでインテリアに興味を持つ方もいますし、リフォームにつながることもあります。逆に、リフォームをするために、まずは片づけなければという方もいます。そのような方々にトータルで対応できることは私の大きな強みであり、ICにとってもライフオーガナイズは今後必要なスキルになるのではないかと思っています。

さらに、どんなに小さな仕事でも必ずコンセプトと目的を明確にしています。インテリアは感覚的なものと思われがちですが、私は必ず根拠のある提案をしています。根拠のない提案であればプロに依頼する意味はないと思っているからです。
求められていることに120%で応えることも、私のモットーです。そうすることで、本当の満足度も上がり、リピートやご紹介にもつながっています。

インテリアのアイデアやヒントは、どのように発見・発想されていますか?

プランを作るときは、関連する具体的な言葉をピックアップして、言葉でつなげながらヒントを探しています。ビジュアルと連動して言葉でもお伝えできるので、根拠のある提案になっていると感じています。
普段は意識して建物や空間を見ることはあまりないのですが、無意識でいる時にふと気になったものが後で何かのヒントになっていることが良くあります。これは、「思考も整理する」というライフオーガナイズに長く携わっている中で、普段から頭の中を「片づけ(整理)」しておくことができている効果だと思います。

よく観察するのは花です。花の葉の色は、その花に一番合う緑色だと聞いたことがあります。同じ緑色でも様々で、また花と葉の形状も最適の組み合わせになっていると思いながら観察しています。ヒントを得ることも多々あり、自宅にも事務所にも花は絶やさないようにしています。

アウトドア好きなので、グランピングのイメージを取り入れた、室内と庭やテラスなどがつながり感のあるようなインテリアにも興味があります。
商業施設のユニークなトイレも真似したいものが多いです。最近のトイレのインテリアは、部屋で活かせるものが多いと感じています。

今まで手がけた中で一番嬉しかったことや印象に残っている仕事を教えてください。

リピートしてくださるお客様や、ご家族・ご友人をご紹介してくださるお客様のご依頼は、とても嬉しいです。お引越しが決まり再度ご連絡いただいたお客様や、新規事業所の立ち上げの度にお声がけいただく経営者様の案件はとくに印象に残っています。

一方で、決めた商材が工期に間に合わず代替品を選ばなければならない、現場で納まらないことが判明した、など臨機応変に対応しなければならないことも多々あります。普段からお客様や業者さん、職人さんなどと信頼関係を築き、真摯に対応することも心がけています。

ご自宅や仕事場でお気に入りのインテリアアイテムはありますか?

私は物欲がほとんど無く、ICなのに何も無い野原や森の中が一番心地よいと思っているので(笑)、お気に入りの物を考えてもなかなか浮かびませんでした。しいて言えば、先月届いたばかりの限定カラーのブラックのYチェアが気に入っています。飼っている猫に爪とぎされないよう、目を光らせている毎日です。

窓まわりでよく利用するアイテムを教えてください。

法人様向けのご提案では、タチカワ製品を採用することが多いです。特にヨコ型ブラインドはスラット(羽根)の色数が多いので組み合わせでオリジナルの表現がしやすく、喜んでいただけます。
歴史のある街を拠点とする企業様へ、和菓子をイメージして様々な色のスラットを組み合わせた、ヨコ型ブラインドのカラーコーディネートは、大変喜ばれました。女性の採用も積極的に行いたいというご意向から、堅さを抑えて甘さをプラスすることで、女性にも受け入れられ、かつ街の雰囲気も出せるよう考慮しました。窓は道路からも見えることが多いので、外からの見え方も計算しました。

企業のコーポレートカラーのスラットを組み合わせたヨコ型ブラインドのカラーコーディネートも好評でした。スラットカラーが豊富なタチカワ製品だからこそできる提案です。

また、私はライフオーガナイザーとして片づけや収納のサポートをすることも多いのですが、部屋が片づくとインテリアにも興味が出てくるお客様も多く見られます。そのままリフォームになることもありますし、家具の買い替えや、窓まわりのお取替えのご依頼も多いです。「窓にはカーテンが当たり前」と思っているお客様はまだ多い印象ですが、ブラインドやロールスクリーンなどをご提案すると、窓まわりがすっきりしたと、多くのお客様が納得されます。片づけが進むとインテリアも考えやすくなるので、「片づけ+カーテン掛け替えキャンペーン」なども時々行ない、ご好評いただいています。このキャンペーンでも「調光ロールスクリーン デュオレ」は人気でした。機能的な商品は、お客様が気に入って即採用となることも多くあります。

最近は、窓以外でもロールスクリーンの需要が増えています。クローゼットには扉を付けず、ロールスクリーンで仕切るご提案が増えました。オープン階段などの間仕切にも良く利用します。収納に特化したリフォームの際は、クローゼットの扉代わりにロールスクリーンをご提案します。扉があることで収納しにくいと感じる人や、扉を閉じて中が見えなくなることで管理ができない人も少なくないからです。ロールスクリーンでの間仕切提案で、見た目も気持ちもすっきりされる方が多いと感じています。

石井さんのようになりたい!と日々仕事に励んでいる皆さんへ
アドバイスなどメッセージをお願いします。

長くこの仕事を続けていますが本当に日々勉強で、アドバイスできるにはまだまだ至っていないと思っています。それでも、確実に仕事に活かせる重要なことを2つお伝えします。

1つは常に相手の立場で考えること。それともう1つは自分自身の生活を丁寧にすることです。
相手の立場で考えるというのは、仕事なら当然と思うかもしれません。ですが、自分が良いと思ったことは、つい自分本位で薦めてしまいがちです。相手が欲していることは何か、常に相手の視点で考えることは必須だと感じます。
そして、これは私もまだ未熟ですが、生活を丁寧に行うこと。特に住宅のインテリアにおいては、生活しやすさとのバランスが欠かせません。家事でも、子育てでも、親戚付き合いでも、そこで感じる快適さや、逆に不便さからも見えるヒントがたくさんあるのです。見た目を良くするだけなら、いずれすぐにAIが代わりにやってしまうでしょう。人が生活したり仕事をしたりする場をコーディネートすることが私たちの仕事ですから、人ありきの仕事ができなければ、この先の存在価値はありません。

コロナの影響で、私たちの生活にも変化が起こりました。変化に対応することも、これからのICには必須です。
そして、多くの仲間と切磋琢磨しながら、このICという職業の質を高めることができれば嬉しいです。
今後も、常に思考をニュートラルにして仕事に取り組んでいきたいと思っています。

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