THE・HINTで毎年好評の、日本流行色協会「JAFCA」が提案するトレンドカラー。
今回は、2016年春夏おすすめのカラーをご紹介します。
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写真とトレンド情報提供は、
一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)。
http://www.jafca.org/
2016年春夏のトレンドカラーのテーマは、「Identityアイデンティティ」。
「Identity」は「個性」と同じような意味で使われることが多い言葉ですが、今シーズンのテーマは、「個性」というよりも、めまぐるしく変化する社会や多様化する世界と関わって存在するための軸、つまり、生きていくための自信のようなものだといえます。自信は、生まれた時から自然に備わっているわけではなく、前に進みながら日々刻々と自分で培っていくものです。
自信は他者から与えられるものではなく、長い年月をかけて自分自身で築いていくものです。個人も企業もめまぐるしい変化が求められている今、新しい考え方を取り入れながら、それぞれの立場で、それぞれが獲得した「Identity」で世界と自らの存在を次の段階へ進化させます。
カラーグループの特徴「Identity」を培うために必要な4つの要素をタイトルにして、色に置き換えました。 「知」「鮮」「愛」「匠」のそれぞれのカラーを、みなさまのアイデンティティを表現するのにどうぞお役立てください。
大地や木の幹の色など自然を象徴する色である、ベージュ、キャメル、こげ茶などのブラウン系。インテリアにおいても重要な色ですが、幅広い分野で今注目を集めています。あたたかみがあり、エスニックなムードも感じられ、ファッションでは70年代テイストのスタイルの中でも多く登場しています。ヒト型ロボットの登場など技術革新が進む社会の中で、自然のエネルギーが感じられるブラウン系の魅力がクローズアップされます。
ファッションではネイビーを筆頭に多彩なブルー系の人気が長く続いていますが、ここ数年インテリアでもブルー系人気が高まっています。2016年春夏向けには、彩度のあるブルー系バリエーションを提案しており、特にティールブルー(マガモのブルー)などのブルーグリーン系が新鮮みを加えます。
ブラウンやホワイトなどのベーシックなカラーが優勢の一方で、柄×柄、または彩度の高い色同士の組み合わせなどTacky(「悪趣味」の意)といわれそうなカラーが注目されています。地味なベーシックカラーによる「普通スタイル」の反動でしょうか。インテリアでも部分的に派手な柄と柄を組み合わせる遊び心のある色づかいを取り入れてみるのもいいかもしれません。
大澤かほる
一般社団法人日本流行色協会 カラークリエイティブディレクター。
東京造形大学彫刻科を卒業後、求人広告営業、彫刻家助手、市場調査分析を経て、現職。カラートレンド予測と分析、カラー戦略策定、色彩教育、執筆と「色事すべておまかせ!」をモットーに日夜色彩関連の仕事に励む。インターカラー日本代表。